本ホームページの主旨
高エネルギー加速器研究機構と日本原子力研究開発機構は、平成13年度から茨城県東海村に、当初予算1400億円を使って、大きな陽子加速器(J-PARC)を建設しています。この加速器は、直線加速器(リニアック)と二つの円形加速器により構成されます。リニアックのビームテストは2006年11月に始まりました。この種の大きな加速器の場合には、ある程度の成果が上がると、新聞発表等を通じて、皆様にその成果をお知らせする事が、慣例となっているようです。ここを訪れた皆様にとっての興味は、どのようにしてこうした加速器が建設され、さまざまなテストを通じて、当初の目標性能を達成するかという事にもあると拝察致します。幸にも、最近のネットの発達により、加速器に関する様々な情報を、手早く簡単に皆様にお届する事が可能となっていますので、その方向に向けて努力したいと思います。
本ホームページでは、限られた範囲ではありますが、J-PARCのリニアックスタディに関する情報を、皆様にお届けします。その内容は、担当者の間に交わされている議論を含み、特別に書き直す事を行いません。その分だけ直接の情報をお届け出来ますが、一方では理解しにくい記事もあるかと思います。興味を感じるがわかりにくい点があれば、どうぞメイルにて御質問下さい。
J-PARCで建設された陽子リニアックは、そこに至るまでの長い道のりがありました。そのあたりの記録を、筆者の研究歴の歩みと重ねて報告致します。何故、あそこがそうなっているのかという類いの疑問に、多少はお答えできるのではないかと思います。
J-PARCリニアックには、第2期の建設工事計画があります。これは、現在のリニアック出力エネルギー181 MeVを400 MeV まで高める計画です。出力エネルギーがおよそ2倍になるという大規模な拡張計画です。本ホームページを通じて、J-PARC加速器に関する理解を深めていただき、厳しくとも温かな御支援をいただけますように、今後の運営を行いますので、どうぞよろしくお願い致します。
質問等のメイル宛先:takao.kato@kek.jp