得られたチョップビームの波形は次のようである。
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チョッパーは限界に迫る性能を追及しているので、それなりのチューニングが必要であろう。2002年にKEKで行ったスタディ時のチョップビームを以下に示す。これは、立ち上がりと立ち下がりを一枚の写真にとる為に、パルスの平坦部分を短くしたものである。今回の測定結果を評価して、「つくばでの実験結果をほぼ再現できた」とする見方は、何を見てそう判断するのかという疑問を感じる。
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このデータが得られた時のメモを参考に添付する(全文はTopページの第1章の参考文献から参照できます)。
統合リニアックchopped beam measurement (3)
2002.7.4 T. Kato, M. Ikegami, S. Wang
統合リニアックのMEBTのチョッパーシステムは、2台のチョッパー空洞を 20〜30kWの324MHz個体増幅器により励振する。7月4日のビーム実験では、2台のチョッパー空洞を励振して、非常に短い(極短)チョップパルスを作りながら、チョップビームの過渡特性の改善を試みた。MEBTの最下流のBPM(beam position monitor)により、通過ビームを測定したシグナルを図4.3にしめす。生き残りビーム幅は約20nsec程度、チョップ周波数2MHzである。ビーム条件は、24mA, ビームパルス幅50 マイクロ秒、繰り返し周波数は5Hz。図にあらわれたサイン的な波は、324 MHz毎のマイクロバンチに対応する。図4.3の立ち上がりと立ち下がりは、マイクロバンチ数にして3個程度であり、10nsec程度である。図4.3のビームの立ち上がりの部分はチョッパーRFパルスの立ち下がり部分に対応する。この部分の過渡特性を改善するために、高周波パルスの位相を反転する方法(KEK Report 97-16 p.4-19)を試みて、およそ2マイクロバンチ相当の改善が得られている。
以下は省略。