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: 2.3.4 DTL チューニング結果 : 2.3 40 MeV リニアックの製作 : 2.3.2 四極磁石   目次   索引

2.3.3 DTLデザイン

アルミニウム製のモデル実験データを基礎にデザインを行った。20 MeV DTL との違いはポストカップラーによる安定化機構を持つ事である。ステムの周波数効果も実験と計算のデータを比較しながら織り込んだ。20 MeV リニアックと共振周波数が一致しない場合にはどうしたらいいかは相当考えた。周波数が高すぎたらどうするか。これが問題であった。一般に DTLの周波数チューナーは磁場が強い領域で動作させる事が多い。この場合、チューナーを入れれば入れるほど共振周波数は高くなる。逆に、電場の強い領域にチューナーを入れると周波数は下がる。DTLの場合(一般に加速空洞では)加速効率が高くなるように、電場は加速ギャップの周辺に集中している。従って周波数が下がるようなチューナーを期待する為には、あらかじめ一定の長さ分だけチューナーを磁場領域に入れておいてから引き抜くか、あるいは電場領域まで一気に入れるかのどちらかである。それでモデル空洞でも、細い棒に丸い大きな玉をつけて加速ギャップに近づけるなどのテストを行っていた。共振周波数の問題には相当神経をとがらせ、実機を製作する時には、単なる円筒空洞の段階から、それぞれの製作工程で可能な限りのデータをとるようにはした。


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