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2.3.4 DTL チューニング結果

2.4と図2.5に40 MeV 陽子リニアックのチューニング前と後の電場分布を示す。結果的には、期待通りの共振周波数と加速電場分布が得られ、なんらの追加予算の必要もなく、期限内に完成できた。多くの方々から援助していただき、感謝する次第である。この時の測定では、やはり空洞の電気的抵抗の良さを示すQ値がよくない事が気になっていた。よくないと言っても、先に作った20 MeV DTL と同程度である。ここまで使っていたピロリン酸光沢鍍金は、仕上がりの表面はピカピカで良いのだが、光沢剤とかの不純物の影響なのかQ値としては特筆出来るようなものではない。後年、硫酸銅鍍金で電気抵抗が素晴らしく良いものが候補になった時(PR銅電鋳法)、とにかくこれを追及してみようとしたのは、ここでの経験が大きかったと思われる。

図 2.4: 40 MeV陽子リニアックの電場測定結果(1985年)。これは、チューナーとポストカップラーと使ってチューニングをする前の分布。参考文献(1)
\includegraphics[width=10cm]{f3003ph.eps}

図 2.5: 40 MeV陽子リニアックの電場測定結果(1985年)。これは、チューナーとポストカップラーと使ってチューニングをして、電場の安定化を行った後の分布。参考文献(1)
\includegraphics[width=10cm]{f4004ph.eps}

図 2.6: 40 MeVリニアック空洞内部。中心にある円筒形がドリフトチューブ。横から突き出ている棒がポストカップラーで、空洞の電場分布を安定にさせる働きをする。
\includegraphics[width=10cm]{f5005.eps}

図 2.7: KEK トンネル内に設置された40 MeVリニアックの内部と端板。
\includegraphics[width=10cm]{40mev-endplate-tankLL.EPS}

参考文献(1)T. Kato, "Design and RF tuning of the KEK 40 MeV proton linear accelerator", KEK Report 86-5 (1986).


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