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: 2.3 40 MeV リニアックの製作 : 2. 40 MeV 陽子リニアックのデザインと建設 1985年 : 2.1.2 20 MeVリニアックの測定と検討 1980年〜   目次   索引

2.2 40 MeV 延長用のモデルDTL 1983年

早速、アルミニウム製の長さ2.5mのモデルDTL を製作した。周波数は、取り扱いの便利さを考えて350 MHzとした。この当時東京精密測器という会社があり、加速器関連の工作では丁寧な仕事をされていた。営業のMさんには心より感謝する。叉、現地作業に来る技術者の方がきちんとした仕事をするので、びっくりした記憶がある。その後、他の部門の成績が向上した結果であろうか、この会社は加速関連の仕事を受注しないという事になった。会社内部で加速器関連の仕事をされていたグループは独立あるいは他社に抱えてもらい、そこで同じような仕事を続けられた。こうした動きが起こる背景には、その会社と私の前任の方々とのつきあいという基礎が存在すると思う。

納入された空洞を使って散々遊び尽くした。このような場合、研究するというよりは、遊ぶといった方が実際の感じが伝わるかもしれない。子供が新しいおもちゃで時間を忘れるようなものである。チューナーの働き、ポストカップラーの動作、2本の高周波カップラーの動作、ステムの効果など、ここで得られたものは大きい。ステムは太さを変えたものを何種類か装着して効果を調べた。絶縁体製のステムも装着した。実際に動いている空洞では、破損の危険もあるので、あまり冒険は出来ないが、このモデル空洞ではほしいデータがすぐさま手にはいるのである。さまざまな測定技術もこの時代に確立したと言っても良いだろう。得られたデータは内部資料と加速器スタディーレポートの形で公表した。


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