: 3.4 ビームプロファイルについて
: 3. Run 7へのコメント
: 3.2 RFQ加速性能の検討を期待する
目次
索引
5月23日現在、DTL出口直後のビームが4mmほど横に振られているようだが、これは正常な状態ではない。DTL入射状況、あるいは関連部分の整列状態が反映されていると推定される。その場合、"現在"の基本的な整列状態についての情報は、第一に必要な情報となろう。
SDTL入射位置でのビームの横ぶれが効いているためか、SDTL加速途中でビームセンターの大きな横振動が生じている。ステアリング磁石で補正出来ないとすれば、ここでも整列状態が悪いという事になる。SDTLでは、磁石と加速ギャップ位置が独立なので、"現在”の位置関係が重要な情報である。
5月23日にMEBTとDTL出口の横マッチングが完了したというので、まずは、リニアック全系のビーム位置測定を簡単にまとめてみると次のようになる。
|
x |
y |
mm |
平均位置 |
-0.23 |
-0.07 |
|
標準偏差 |
0.93 |
0.6 |
|
最大変位 |
3.8 |
1.5 |
|
この表から、x方向とy方向については、チューニングの成果が同等でない事がわかる。チューニングの特徴を述べる。
- 全体にx方向の振動が大きい。
- x方向の振動の幅は、y方向に較べて50パーセント程度大きい。
- x方向の最大変位約4mm程度は、かなり大きな値であり、これはDTLの出口直後で起っている。
- x方向の大きな振動は、MEBT の入り口から始まり、それがMEBT内では補正出来ずに、そのままDTLへ入射されたと考えられる。
- SDTLの中間部分の横振動の振幅は、最終チューニングによって減少した。この結果が、SDTL-7 のトリップ回数の激減(約1/4に減った)と直結しているのかどうか、興味ある所である。直結しない場合には、関係者が、パラメータを調整したか、あるいは、自然な真空改善が寄与している可能性もある。
- DTL出口の調整では、y方向のそれまでの逆ブレを修正しているが、その結果、SDTL 通過時の振動が大きくなっている。従って、全体として最終結果がよくなったかどうかは、判然としない。
x方向の振動が大きい事は望ましい事ではない。これはMEBTの入り口から生じているので、以下の原因が考えられる。
- RFQとMEBTの横方向整列に大きなミスマッチがある。
- RFQからのビームが横にふれている。
後者であるとすれば、これは、RFQへのビーム入射に関して、調整用のノブが欠落している事が原因とも考えられる。縦と横に大きな差が認められるので、差を生じる原因を調査して、是正する事が望ましい。今後測定されるエミッタンスに関して言えば、他の要因もあるので、直接反映するかどうかは、さだかではない。一般的に言えば、中心軌道のある程度の振動は許容出来る。
(5月23日記)。
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