: 2.4 建設後
: 2.3 40 MeV リニアックの製作
: 2.3.4 DTL チューニング結果
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ほとんど大きな問題はなく、リニアックエネルギー延長工事は行われたと記憶する。今までエネルギー20 MeVのリニアックに対して、高周波大電力装置は2台あった。今度はエネルギー40 MeVになって、高周波大電力装置の増強は何もない。単に、出力の203D同軸管を新たに増設して、配管作業をやり直しただけである。こんな芸当が何故出来たのかと言えば、当初20 MeVリニアックを作った時に、最大出力に余裕がある大電力装置を作ったという事が最大の要因であろう。最大平均出力で2倍以上余裕があるものを最初に作っておいたという事である。先見の明があったというべきか。今回は一台当りの最大出力はほぼ2倍になっているので、回路上の弱い部分が露呈するという問題がテスト段階において生じた。何しろ扱っている電力がピーク値で 1 MW 以上であるから、耐電圧とか耐平均電流とかが不足する場合には、整流器が大音響と共に砕け散るという故障もあった。最初から作る場合には、それぞれのパーツの特性をきちんと抑えてつくるのだが、10年以上も経ってから、出力電力を一挙に2倍にしたので、どこが弱いのかの検討がなかなか充分には行えなかったのである。こうした事の改善には竹中、高崎の両氏が貢献した。
リニアックの設置は三菱重工が担当した。設置完了後、最終データの確認作業という事で1週間程度は、トンネル内で最後のチューニングを行った。
図 2.8:
KEKトンネル内に設置された20 MeVリニアック(手前)と40 MeVリニアック 1985年
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この当時のスタッフを記しておく。
入射器リーダー:福本貞義
磁石:高崎栄一
DTLデザイン:加藤隆夫
DTLチューニング:加藤隆夫、町田慎二
高周波源:竹中たてる、高崎栄一、加藤隆夫、久保田親
モニター:五十嵐前衛
真空:久保田親
同軸管再配置:新富孝和
水冷:久保田親、竹中たてる
イオン源:森義治、高木昭、池上清
他に、三菱電気の運転グループの方々には大変お世話になった。
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