: 4. 半年間のリニアックスタディを眺めて
: 3.3 Run 8 のスタディ
: 3.3.1 ビームの様子
目次
索引
公表されるスタディ項目とStudy summaryについて述べれば、その記載内容は充実しておらず、項目だけを取り上げても充分とは言い難い。六ヶ月以上に及ぶ最後のランの最終週に、新たに見出した加速条件のもとで、5 mAビームの加速を行うスタディをした。そうした内容こそが、リニアック単独スタディの現状を表していると考える。このスタディが行えなかった場合には、ミスマッチ状態の加速結果を基礎に、各種の国際会議で胸を張る必要があったと推定される。
リニアックビームとしてはどうか。
- 縦のチューニングにより、一つのセットポイントを決める事は出来るが、ビームの縦性質の最適化は、今後の課題として残る。
- 横のチューニングのサーベイがなされていない。ビーム強度が強くなればなるほど、重要性が高まるであろう。
- 30 mAビーム加速の特性スタディは今後の課題である。大強度ビーム加速は、J-PARC加速器の目標達成には必須であるだけに、こうしたスタディがきちんと出来なかった故に、加速性能の評価が出来ないという残念な結論となる。
- チョップビーム加速に付随する問題があるかどうかは、まだ未調査と思われる。
- 上記の4項は、RCS で最大ビーム出力(0.6 MW)を達成したい時には、必要な情報であろう。
- DTL入射がミスマッチ状態でも、後段のマッチングが終了したという報告が為されるスタディとは、どんなレベルのスタディであるか。原因をよく考えて今後の一層厳しいスタディに活かす工夫が必要だろう。
- イオン源とRFQの問題がビームスタディを通じてあらわになった。これは今後に課題を残している。
- ビームモニター、RFモニター、その他の機器には、初期不良が存在しても、ある程度仕方のない事と考えるべきであろう。それらをスタディを通じて早急に改善していくという仕組みを作る事が重要である。
- スタディの手順、機器の準備状況などは、充分とはいいがたい。これは、何故なのかを充分調査検討して、今後のより効率的なスタディに役立たせる事が好ましい。
- 戦線を拡大する時に、もっとも重要な事は、兵站補給であろう。そうした考えに立てば、人、予算、知恵の一層の拡大と効率の良い活用が必要と感じられる。声を大にするだけでは、それは一過性と終るだろう。
: 4. 半年間のリニアックスタディを眺めて
: 3.3 Run 8 のスタディ
: 3.3.1 ビームの様子
目次
索引
萠タ 髫蛛Aォ
ハソタョ19ヌッ7キニ