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: 2.2 スタディ開始: : 2.1 前段階 : 2.1.2 MEBTでの再スタディ予定   目次   索引

2.1.3 前回ランのビーム損失によるDTL放射化

その後の情報によれば、前回ラン終了後に行われたリニアック周辺の放射能測定では、DTL3出口付近において2マイクロSv/hourが計測されたという。
DTL出口近くのビーム損失は、極めてまれであり異常である。以下の原因がまずは考えられる。
  1. DTQのどれかに異常があり、ビームを横にふっている。
  2. DTLへの横入射のミスマッチがあり、ビーム幅が大きくなる。
  3. RFQ入射あたりから起っている中心軌道のふれが大きい。
  4. DTL横収束力を弱めた設定を行っているので、ビーム幅が広がっている。
  5. DTL〜SDTLの間の横マッチングの設定が悪い。
以上の原因が複合的に寄与する可能性がある。

前回のランでは、MEBTのミスマッチ修正までは、SDTL高周波が不安定であった。測定された値は、計画している平均ビーム強度の500分の一以下のビーム加速による放射化である。この程度のビーム損失があれば、加速管は不安定になる。従って、目標は、ビーム損失を、前回ランの500分の一を基準として、そこから数桁のオーダーで減少させる事になる。この目標数字は10の4乗分の1以下程度か。
加速管の高周波がビーム加速で不安定になるという事は、リニアックの場合には、ビーム損失が起っているか、相当に逆のパラメータ設定をする場合であろう。こうした設定は、機器にdamageを与えている事に、敏感になるべきである。
今回のランでは、スタディと同時、あるいは、途中で、radiation測定をするなどの配慮が必要であろう。


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